私は26歳のときに、本気で自分と向き合う決意をしました。
一度は卒業したはずのカウンセリングに再び通い始めるのは、とても悔しかったけど。
もう目をそらさないと決めたから。(ずっと『普通』に憧れてた。普通の人はカウンセリングに通わないでしょ。)
あのときみたいに、精神安定剤で失敗したくないから、今度は思考を根っこから変える『認知行動療法』に取り組むと決めました。
そして、アダルトチルドレンのカウンセリングで思考の癖を修正する方法を教えてもらいました。
認知行動療法では、得たものもたくさんあったけど。確信的なところは解決できないまま終了しました。
私も毎日を楽しみたい
認知行動療法を学び始めて、なんとなく「私は私のままでいいのかも」と思い始めていたとき。HSP向けのカラーセラピーをされている人を見つけました。
その人は、かなり繊細なHSPで、他の人には見えないものが見えてしまうことで、ずーっと悩んでいたそう。
人と違うことで悩み続けたので、脳の仕組みを勉強して、理論的に解明して、生きづらさを解消させた人でした。
そして、ブログで「以前より悩む時間が減って、毎日を楽しんでる!」と言っていて、私もそうなりたいと思ったんです。
初めてHSPと話した日
そのセラピストさんと話したくて、カラーセラピーを申し込みました。そして、「初めて、私の言葉の『本当の意味』を理解してくれる人と出会った」と感じて心が震えました。
嬉しいとか感動とか、そんな言葉では言い表せないような気持ちが湧き上がって、セラピー中に泣いてしまいました。
向き合う意識すらなかった感覚を言葉にする
ずっと感じてたけど、向き合うことすら意識してこなかった感覚について、初めて人に話しました。
- 相手が私に何を求めているのか、どうして欲しいのか、なぜかわかってしまうので、求められる行動を取ってしまう
- 目線や表現の微妙な動きで、心を開いてくれた瞬間がわかる
- 何かで仕入れた情報を元に意見するのは得意だけど、自分のことを話すのが苦手
- 特に、自分の気持ちを言葉にできない
セラピストさんは、「そうなんだよね〜」と、まるで天気の話をするかのように共感してくれて。
その相槌に嘘がないことは、スグにわかりました。
自分の人生を歩み出した日
自分の感覚を、嘘偽りなく正面から共感してくれる人がいる。
「わかってほしい」という気持ちさえ、捕まえられなかった私にとって、暗いトンネルの中で、やっとやっと見つけた一筋の光のようでした。
あのときの気持ちを思い出すだけで、今でも涙が出てきます。
セラピーの帰り道
セラピーが終わって、家まで歩いているとき。
「あー私、毎日幸せって思っていいんだぁ。」という言葉が突然頭に湧いてきたんです。驚いて思わず立ち止まり、口に手を当てました。
(え!?私、幸せって思っていいの!?)
その日から、私は自分の人生を歩み出したんです。
命の安心を感じられること
人間は、食欲や睡眠欲など『生存欲求』が満たされてから、「自分らしい人生を送りたい」という高次の欲求が生まれます。
私は、この生存欲求には「この世界で生きていいんだ」という安心感が含まれると思っています。
赤ちゃんのときに、お母さんから全力で愛情を受けることで育まれる『基本的信頼感』と呼ばれるものが、生存欲求に含まれているんです。
つまり、命の安心を感じられること。
生きづらさを抱えている人は、基本的信頼感が欠乏しているので、いつも不安と緊張を感じて、周りは自分を傷つける敵だと思っています。
だから、同じ気質の人に理解してもらうことで、命の安心を感じられて、生存欲求が満たされる。そこで初めて、自分らしい人生を送るために生活を工夫してみようと思える。
私の作るこの場所が、あの頃救ってくれたセラピストさんのように。
少しでも役に立てたらいいなと思います。