境界線(バウンダリー)

境界線を引くのが苦手な人の特徴

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境界線とは自分と他人の責任の範囲を明確にすること。そして、仕事・感情・時間などで、物の所有権を主張できる力でもある。

自分の境界線が曖昧な人は、他人の境界線も越えやすいの。

境界線を引くことが苦手な人は相手の境界線も無視する

境界線を引くことが苦手な人は、相手の境界線も無視しがち。

そもそも、人間関係で境界線を引くという意識がないから。本来の役割を越えて、相手の人生の主人公になろうとする。

例えば、友人が困っているとき。

それは本人が取るべき責任なのに、代わりに責任を取ろうとする。自分の境界線を知らない人は、相手の境界線も越えやすいということ。

ところが、Highly Sensitive Person(HSP)特有の気質から境界線を作ることが困難な場合があるの。

HSP気質とアレキシサイミアは境界線にどう関係するのか?

境界線を作ることとHSPの気質にどんな関係があるのか?

それは、HSPが本音と建前を見分けることに長けているから。

HSPは、生まれつき右脳の働きが活発で五感が鋭い。些細な声のトーンの変化や表情の変化を感じ取る。

視覚情報や聴覚情報を深く処理する脳を持っているんだね。

これらの気質から、感覚でのコミュニケーションを好む傾向にあるの。音楽や写真に心を揺さぶられたり、人間同士でも感情のつながりを大切にする。

逆に、言語でのコミュニケーションが苦手な人が多い。自分の感覚を言葉で表現すると、軽くなってしまうような気がする。

また、相手の言葉よりも表情や声のトーンなど、なんとなくの雰囲気を重視するんだね。

第六感が優れているHSPだからこそ、非言語コミュニケーションを大事にする傾向があるのかもしれない。

つまり、言葉に惑わされず、五感で得た情報から相手の気持ちを察知することができるの。

HSP
HSP
何も言われていないけど、なんとなく辛そうだから助けなくちゃ!

ということが、しょっちゅう起きる。

さらに、言語でのコミュニケーションが苦手な原因として、アレキシサイミア(失感情症)が挙げられる。

アレキシサイミアとは、感情を言語化するのが苦手な性格特性のこと。

詳しくは、自分の気持ちがわからない人必見!感情を言葉にできない「アレキシサイミア」の罠に書いてるよ。

コーヒーとペン
自分の気持ちがわからない人必見!感情を言葉にできない「アレキシサイミア」の罠 HSPはとても真面目で、仕事にも全力で取り組む。そして回復する間も無く仕事をし続ける。 まるで病的と言えるほど仕事に没頭するの。...

では、HSPでアレキシサイミアだったとしたら?

境界線を引くことが困難になる理由は、次のように考えられるね。

  • 右脳の働きが活発なため、些細な表情や声のトーンの変化から本音を見抜くことができる。
  • 少しの刺激でも感じ取るため、相手の心理や健康状態が、すぐにわかってしまう。
  • 人間関係では感情を優先しがちなので、まず相手の気持ちを考える。
  • アレキシサイミアだった場合、内面より外的な事実に関心が向くので、自分の感情がわからなくなる。

さらに、生育環境で【ダブルバインド】にさらされていると、さらに境界線は引きづらくなる。

ダブルバインドの影響が、境界線を引くことを困難にしている

ダブルバインドとは、二重拘束という意味だよ。

例えば、よちよち歩きをしている赤ちゃんに、お母さんが笑顔で「こっちにおいで」と言いながら手招きしたとする。

この場合、赤ちゃんは

「お母さんが笑っているし、おいでの手をしているから安全なんだ」

と認識して、お母さんの元へ歩いて行く。

今度は、お母さんが眉間にしわを寄せ、さらに低い声で「こっちにおいで」と言いながら、同じように手招きしたとする。

すると、赤ちゃんは

「行ってもいい合図をしているけど、顔では危ないよと言っている気がする」

と、相反するメッセージを受け取り動けなくなってしまう。これがダブルバインドだよ。

大人が受けるダブルバインド

大人の場合は、例えばお母さんから

「あなたが幸せになることが、私は一番嬉しいの」

と言われたのに、彼氏の話をすると、すごく嫌そうな顔をされたとする。

ここで、非HSPは表情の変化に気づかない。(個人差あり)

お母さん自身も、自分の本音に気づいていないかもしれない。

HSPは些細な変化もキャッチする脳を持っている。だから、お母さんの表情の変化も敏感に読み取るの。

「お母さんは、私に彼氏ができるのが嬉しくないのかも。」

「お母さんが喜んでくれる彼氏じゃなきゃ。」

「お母さんが悲しむと、私も悲しい。」

こんな考えに、いつの間にか支配される。そして、お母さんが子離れするチャンスを奪ってしまう。

境界線を作るには、日頃から神経の高ぶりに気を配ること

HSPが境界線を作るには、相手の感情は相手のものだと、しっかり認識する必要があるの。

そのために、 日頃から神経の高ぶりに気を配ろう。

「いま、私の心は落ち着いているな。」

と自分の心の注意を払い、平常心がどういう状態なのか把握できるようにしておく。

そうすると、急に悲しくなったり突然イライラしたり、感情が揺れたときに

「あ、いま神経が高ぶっているな。これは私の感情?他の誰かのもの?」

と、落ち着いて判断できるようになるよ。

これができるようになると、今度は相手の感情とも距離を保つことが可能になる。そして、

「この人が怒っているのは私に対してではなく、自分のペースで仕事ができないからだな。」

と、感情と出来事を分けて考えられる。

これができれば、相手がやるべきことと、自分がやるべきことを整理できるようになるの。

この感覚は、慣れていないとわからない。だけど、繰り返し練習することで、自分の心と体の傾向がわかってくるようになるからね。

まとめ

  1. 自分の境界線を引くことが苦手な人は、相手の境界線も容易に超える。なぜなら、人間関係で境界線を引くという意識がないから。
  2. HSPは直感力に優れている一方で、言語でのコミュニケーションが苦手。
  3. ダブルバインドとは、言葉とそれ以外が発するメッセージが異なっているときに起きる。
  4. 相手の感情の影響を受けやすいHSP。境界線を引くには、日頃から神経の高ぶりをチェックする習慣をつけよう。

境界線を引くことは、壁を作ることではないよ。暗い部屋に閉じこもって、自分の好き勝手に振る舞うことでもない。

お互いの限界を知ることで、「できること」「できないこと」を明確にすること。

その結果、心身ともに健康な状態で、長く人間関係を続けることができる。そして、不必要な争いを避け、本当に心地良い人とだけ付き合っていくことができるの。