こんにちは、ももか(@momohsphss)です。
人口の6%に存在するHSS型HSP気質は、好奇心旺盛で行動的で、飽きやすく移り気という特性があります。
この『飽きやすい』という特性ですが、実は一言では語りつくせないくらい奥深いものなんですよ。
そして、共通しているのは「1つの仕事に絞れない」「全然違う業種や業界に飛び込んでみたい衝動に駆られ、キャリアがぶつ切りになってしまう」などの悩みを持っていることです。
こうしたHSS型HSPの仕事の悩みに対して、希望の光となった書籍が【マルチポテンシャライト~好きなことを仕事にして一生食っていく方法】です。
書籍の内容に関する記事は既にたくさんあるので、ここでは次の2点に絞ってご紹介しますね。
- マルチポテンシャライトに掲載されている4つの働き方で「アインシュタイナー」をおススメする理由
- 具体的なアクションプラン
念のため、ご存じない方のために、最初に簡単にマルチポテンシャライトについての説明をしておきます。
マルチポテンシャライトの恐怖の質問「お仕事は何を?」

マルチポテンシャライトとは、エミリー・ワプニックが提唱している『多くのことをクリエイティブに探究する人』のことです。
分解すると
- マルチ(多くの)
- ポテンシャル(潜在能力を持つ)
- アイト(人)
という意味になります。
エミリーは著書の中で、マルチポテンシャライトは4つの不安を抱えやすいと説明しています。
- アイデンティティへの不安
- 何度も初心者を経験する不安
- 「一流になれない」という不安
- 詐欺師(インポスター)症候群
マルチポテンシャライトは、【様々なものになりたい(やりたい)人】なので、何度も「これが天職だ!」と思って始めた仕事も、興味を失ってしまい、自分が信じられない。
いつも初心者から始めるから、何も極めていない気がするし、どれだけ評価されても「これは実力じゃない。」「みんなを騙していることが、いつかバレてしまうのでは。」と感じています。
パーティに出たら友達が仲間に紹介してくれるという。
あ、また、と思う。「で?お仕事は何を?」というあの恐怖の問いがやってくるのだ。
中略
ほかのみんなと違って、説明しやすい肩書もなければ、「ここで働いています」と言える会社もない。
その代わり、収入の大半を稼ぐ仕事はあるが、それがしていること、頑張っていることの全てかと言えば、そうでもない。
「お仕事は何を?」はまさに、「大人になったら何になりたいの?」の大人バージョンなのだ。
マルチポテンシャライトは、おおむね答えに困る。
引用:マルチポテンシャライト-第9章-
そんな、人生中途半端な感じがしているマルチポテンシャライトに、エミリーは次の4つの働き方を提案しています。
- グループハグ・アプローチ
- スラッシュ・アプローチ
- アインシュタイン・アプローチ
- フェニックス・アプローチ
どれも魅力的ですが、私はHSS型HSPには3番目の【アインシュタイン・アプローチ】をオススメするので、理由について次から詳しく説明しますね。
アインシュタインの相対性理論は「複業」から生まれた
アインシュタイン・アプローチとは、生活を支える十分な収入を生み出し、ほかの情熱を追求する時間とエネルギーも残してくれる、フルタイムの仕事かビジネスに携わることです。
アインシュタインが相対性理論を生み出したとき、特許局の事務員として働いていました。
事務の仕事で生活費としてまとまった収入を得ながら、研究の仕事を続けたんですね。
毎日、特許を出願するような最新の技術に携わりつつ、のんびりした職場でエネルギーを温存し、業務終了後に個人の研究にも時間と情熱を注ぐことができたんです。
一般的な『働き方』の解釈、つまり最も収入が多い仕事が本業で、それ以外はサブ(副業)という見方をすれば、アインシュタインは副業サラリーマンだったと言えます。
でも、エミリーが言うように、マルチポテンシャライトにとって、収入と情熱は必ずしも比例するとは限りません。
サブの仕事(副業)という位置づけで、200年以上常識とされていた、ニュートンの万有引力を否定する研究を続けられるでしょうか??
誰もが「当たり前でしょ」という空気の中、全く違う意見を発信し続けることは、とてつもない情熱が必要ですよね。
私は、アインシュタインにとって、事務仕事も研究も、それぞれが良い影響を与えていて必要な『複業』だったのでは、と思っています。
この事実を知ったとき、偶然にも同じ働き方をしていた私は、アインシュタインという人間に親近感を持ち、生き方の参考にするようになりました。
HSS型HSP気質で働き方に悩んでいる方には、アインシュタイナーをオススメしたいです。
ど文系なので、相対性理論の詳しいことはわかりません(__)
HSS型HSPの自由な働き方には「安心感」が必須
HSS型HSPは好奇心旺盛で行動的で、外交的で新しいもの好きです。
ところが、スリルと冒険を求める反面、疲れやすくてストレスも溜まりやすいし、体は病弱だったりします。
だから、働くときには精神面だけでなく、経済面でも「安心感」が必須なんですね。
特性だけ見れば、ひとりで黙々と好きなことに熱中できるフリーランスや、新しいものを生み出す起業家なども、能力を十分発揮できる働き方です。
ただし、何の後ろ盾もない(特に貯金!)、しかも両極端な気質の扱い方がわからない状態で、不安定な生活に身を晒すのは非常に危険です。
挑戦したい気持ちよりも、不安感の方に気を取られてしまい、「もっと仕事を入れなきゃ…」と、どんどん自分を追い込んで、体調崩して強制終了のパターンです。
既に何かしら十分な収入が保証されているなら、『グループハグ』や『スラッシュ』も良いですが。
お給料以外でお金を頂いた経験がない人や、やりたいことが明確になっていない人の場合は、まずはアインシュタイナーを検討してみてください。
アインシュタイナーとして自由な働き方をするには
HSS型HSPの仕事の相談では、「副業をしたり、趣味の時間を作ろうと思っても、今の仕事で疲れ切ってしまって、気力が残りません。」と、よく聞きます。
アインシュタイナーの働き方は【安定した収入が得られる、ほどほどの仕事】が必要です。
でも、生きづらさを抱え、自分の感情がわからず、自己否定感も強い場合は、そもそも転職活動がネックになりますね。
そこで、選び方の基準として1つ提案したいのは、勢いで始めた仕事を辞めたいです。という記事で触れた方法です。
心の負担が軽くなる(=心理的ストレスの少ない)仕事をしたいのであれば、どうでもいいと感じる仕事を選べばいいのです。
どうでもいい仕事なら、そもそも『やりがい』や『成長』を期待しないので、失敗しても怒られても「まぁ、いいや」で、済みますから。
仕事を通して自己実現をしようとするから、目標が高くなって、「できない自分はダメなんだ」と自己否定のループになるんですよね。
仕事は生活費を稼ぐためと割り切ってしまえば、特に仕事ができなくても、毎月きちんと決められた時間に出勤して、なんとなく過ごすだけで固定給をもらえます。
アインシュタイナーとしての働き方を目指すなら、安定した仕事は「どうでもいい」と思える、あまり成果も期待しないものを選ぶといいです。
始める時点では投げやりでもいいです。表面的には「頑張ります!」という姿勢でいればOK。
(ただし、必要最低限の業務はキチンとこなして、社会人としてのマナーは守りつつね。)
天職を探している人には、ガッカリするような地味な選択肢に見えるかもしれませんが。
マルチポテンシャライトにとって、天職は1つではありません。
期待していないからこそ、「自分では全然使えないスキルだと思ってたけど、意外と役立つじゃん!」という、新たな発見もできるかもしれませんよ。
個人的には、派遣という働き方もオススメです。▷やみつき注意!HSS型HSPに派遣をオススメする5つの理由
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