疲れやすい脳の基本対策

ネガティブ思考を止める♡「古い脳」と「新しい脳」の違いを知ろう

HSPは古い脳と新しい脳が高速フル回転している

人間の脳は、古い脳のまわりを新しい脳が覆うようにしてできているの。まずは、それぞれの機能についてお話しするね。

脳の仕組み
中央のピンク部分が古い脳(大脳辺縁系)
外側の赤い部分が新しい脳(大脳新皮質)

古い脳は、大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)というの。

食べる・寝る・感情など、動物としての本能的な機能を果たしているよ。

また、記憶や自律神経にも関与している。人間が大昔から持っている脳だから、古い脳と呼ばれている。

新しい脳は、大脳新皮質(だいのうしんひしつ)というの。

言語・分析的思考・空間認知など、人間がより人間らしく振舞うための理性的な機能を持っている。

大脳新皮質は、進化の過程でどんどん大きくなった。今では人間の脳の大部分を占めている。だから、新しい脳と呼ばれている。

HSPは五感が鋭く、刺激を深く処理する。これは必ずしも、視覚や聴覚、味覚などが発達していることではないの。

HSP最大の特徴は反射の速さ

最大の特徴は、脊髄神経を通して起こる「反射」の速さにある。

脳が入ってきた情報を、徹底的に処理する。だから、刺激や痛みを受けやすいんだ。

つまり、古い脳と新しい脳が常に高速フル回転しているんだね。

空腹を例にしてみよう。まず、古い脳が内臓の信号を受け取る。そして、新しい脳が分析を始める。

「どれくらいの空腹度かな?今食べても大丈夫?」とか「朝食べ過ぎたから、もう少し様子を見よう」とか、チェックされる。

この2種類の脳によって、本能と理性のバランスが保たれているんだよ。ところが、このバランスはちょっとしたことで崩れてしまうの。

新しい脳が働き過ぎて、感情や身体の感覚がわからなくなったり。古い脳が暴走して、どんどんマイナス思考になったり。

古い脳と新しい脳のバランスは坂道と自転車に似てる

古い脳と新しい脳のバランスが崩れる様子は、坂道を自転車で駆け抜けることに似てる。

自転車は、古い脳。運転する人が新しい脳。坂道は、感情や体調のバイオリズムだよ。

バイオリズムとは、周期的な変化のこと

例えば感情や体調がすぐれないとき。

運転する人は、この状況から早く抜け出したくなる。そのために一生懸命ペダルを漕ぐ。すると、スピードは加速する。

だけど自転車はどんどん傷んでいく。

タイヤはすり減り、やがてブレーキも効かなくなる。いつのまにか全力でペダルを漕ぐことが当たり前になる。

これが、新しい脳に支配されて古い脳の情報が消えてしまう状態。HSPでうつ病になる人は、この状態に陥ることが多い。

さて、傷んだ自転車を無視して全力で漕ぎ続ける。

すると、今度は運転する人の身体が限界を迎える。ペダルを漕ぐことも、操縦することも、ブレーキをかけることもやめてしまう。

さらに自転車が勝手に動きだす。新しい脳が働かなくなり、古い脳だけで活動している状態だね。

理性が効かなくなるから、怒りっぽくなったり、落ち込みやすくなったり。または、被害妄想的になったりする。

空腹になるとイライラしたり、初めての場所で急に悲しくなったりするのは、古い脳が暴走しているからなの。

古い脳と新しい脳のバランスを取って、感受性に振り回されない方法

では、古い脳と新しい脳のバランスを保って、感受性に振り回されないようにするには、どうしたらいいか。

ポイントは2つ。

無理に漕ぐのをやめる

まずは、無理に漕ぐのをやめる。ペダルから足を離して、自転車を必要以上に傷めないようにするの。

新しい脳は、分析的思考など、理性的な機能を持っていたね。

不調を感じたら理性を休ませよう。そして、本能的機能を持つ古い脳を優先させてみて。

しかし古い脳は、いつまでも野放しにできない。放っておくと暴走するから。

そこで次のポイント。

新しい脳で古い脳をコントロールする

運転する人が、しっかりとハンドルを操作すること。つまり、新しい脳で古い脳をコントロールするんだよ。

自転車は、運転する人の意識している方向に進むでしょ。ハンドルを右に向けたら右に行く。左に向けたら左にいく。

ちょっと難しくなってきた?

この、意識した方向に自転車が進む性質について、もう少し詳しくお話しするね。

ネガティブ思考を止めるには

人間の脳は、意識したものを強化する・否定形を理解できない、という性質があるの。

言い換えると、ネガティブな感情を取り除きたいと意識するから、ネガティブな感情が増幅するということ。

特に、辛い・怖い・悲しい・寂しいといった感情は、感じてはいけないような印象があるでしょ。

だけど、「感じてはいけない」と注意を払っている。ということは、既に「感じている」ということなの。

ん?よくわからない、という顔をしているね。じゃあ、ちょっと思考実験してみよう。

ショートケーキについて考えちゃダメ

今から、いちごのショートケーキについて考えるの禁止ね。ショートケーキという言葉も、あの白くてフワフワした形も想像しちゃダメ。

真っ赤なイチゴのことも、口に入れた瞬間の柔らかな食感も。絶対に考えてはダメだよ。

今から美味しそうなショートケーキの写真を出すけど、それを見ても絶対考えちゃダメだよ。

ショートケーキ
考えちゃダメ!!

どうかな?考えちゃうよね。笑

感情も同じなの。「悲しい」「不安」こういったものを、考えないようにしようと思っているということは、既に感じているということ。

感じないように、感じないように…という状態は、下り坂にいる自転車で、おもいっきりペダルを漕ぐ行為。

だから、感情が下降ぎみだなーと思ったら、そのまま足を離してみて。

「辛いんだなぁ。」「悲しいんだなぁ。」「体調良くないんだなぁ。」こうやって、感じていることを1度受け止める。

すると、ペダルを漕ぐために使っていた力を他のことに使えるようになる。

新しい脳、つまり理性が正常に機能してくるの。そうなれば、今まで見えなかったものに気付き始める。

「頬に当たる風が気持ちいいな。」「あそこに花が咲いてる。」と、周囲を見る余裕も出てくるから、ずっとラクになれるよ。

古い脳で幸せな自分ルールを作る

HSPはとても用心深い。だから、他人に迷惑をかけないために様々なルールを作っている。いわゆる自分ルールというやつね。

それは、生活や食事や人間関係まであらゆるシーンに存在する。

生きづらいと感じているHSPは、この自分ルールを新しい脳の基準で作っている。これでは、苦しくなるだけ。

一方で、豊かな感受性を個性として発揮し、繊細さと上手に付き合っているHSPは、古い脳の基準で自分ルールを作っている。

こっちの方がずっと幸せになれる。

苦しいルールは「やらなきゃ怒られる」「守れないと誰かに迷惑かける」みたいな、他人軸で決めたものが多い。

幸せになるルールは「これができたらホッとする」「こうすると落ち着く」という、自分軸で決めたことだよ。

やっかいなのは、自分ルールは自分では気付きにくいこと。日々の積み重ねの中で自然にできるものが多く、ルールだと思っていないから。

でも、よく考えれば必ず出てくるよ。こうすることが正しいと思っていることがあれば疑ってみて。次に例を紹介するね。心当たりがあるはず。

自分ルールの例

【仕事】相手の意図を読み取って、言われなくても動く。求められることに120%の成果で返す。

【生活】駆け込み乗車で焦るのが怖いから、電車が来る時間の5分前にはホームにいる。(もちろん、到着時間にも余裕を持つ)

寝る直前にスマホやテレビを見ると寝られなくなる。だから、お風呂に入ったらスマホもテレビも見ない。

【人間関係】急な予定が入ると、1日の行動をどう組み立てていいかわからなくなる。だから、友達と会う予定は、1週間以上前に入れる。

自分が安心して暮らせるように。そして、周囲の期待を裏切らないように、失望させないように。

そうやって、気づいたら、たくさんの自分ルールに囲まれている。まさに「こうあるべき」という姿。

感受性に振り回されるHSPは、あるべき姿に固執しすぎて例外を認められない。そして、周囲にも同じルールを適用させようとする。

しかも、守れない自分や守れてない他人を許せない。頑固で頭でっかち。本来ルールは、みんなが気持ちよく過ごせるように存在するもの。

そして、抜け道があるのもルール。だから自分ルールだって抜け道があっていい。気持ちよく過ごすために作ったルールで、苦しまないためにね。

【実践編】ヒントはHSP研究者の薗田さんのブログ

それじゃあ、ここからは実践編だよ。

古い脳と新しい脳の機能を理解して、バランスを取る。そのために、意識しているものを増幅させる脳の仕組みを利用するの。

HSPの研究をしている薗田さんのブログから、ヒントを見つけてみよう。太字で強調した部分に注意して読んでね。

今日は歯医者で定期クリーニング。

ところが医師が、風邪でげほげほ。私も段々風邪の初期症状を呈し、胃のあたりがあやしくなっていきました。

明らかに人のものだから、いつものやり方で循環させ、排出を狙います。自分のものだと思わない。これがまず大事なポイント。

次は、受けたものは流す。受けなくなる、というのは難しい。だって、単なるセンサーだから、 感じなくしてしまうとかえって危険。一番いいのは、だから、受けたら即流すこと。

病院にいる間は今一つだったけど、車に乗りこんだ途端、エネルギーがさっと変わり、体調も激変。環境を変えるのは大事。

帰宅後も、まだ半分残る怪しげなお腹の感じ。予定を変えて、自分が楽しいこと(気になっている洋書を少し読む)をする時間にしました。自分の波動を上げる。風邪のエネルギーと同じ状態にしない工夫をする。

よく考えたら、最近バタバタして、睡眠時間も激減していたので、充電が足りていなかったのかも。

その後、英語のレッスンが終わると、完治していました。(私にとって、英語のレッスンは、最強のエネルギー変換システム。これぞ、というものをいくつか持っておくといいですね。)

引用元:HSPもエンパスも、もっと楽に生きられる(^ ^)

どうかな。太字の部分を自転車の例に当てはめてみよう。

  • 自分のもだと思わない、受け流す=ペダルから足を離す
  • 感じなくなってしまうとかえって危険=自転車が悲鳴をあげているのに、全力で漕ぎ続ける状態
  • 風邪のエネルギーと同じ状態にしない工夫をする=意識する方向を変えて、ハンドルを操作する

そして、薗田さんの幸せになる自分ルールは、洋書を読んだり、英語のレッスンをすること。

古い脳と新しい脳のバランスをとって、感受性をコントロールできるお手本だね。

あなたも幸せになる自分ルールを見つけて、感受性に振り回されない生活を送ろう。

まとめ

  1. HSPは、古い脳と新しい脳が常に高速フル回転している。バランスを取ってハンドル操作することが大事。
  2. 人間の脳は否定形を理解できない。意識したものを増幅させる。
  3. 自分ルールは古い脳を基準にすると幸せになれる。
  4. 何も感じなくなるのはかえって危険。意識の方向を変えて受け流す工夫をしよう。

本能と理性(古い脳と新しい脳)は、いつでもコントロールできるわけじゃない。自分ではどうにもできないこともある。

だけど、脳を理解するとマイナスな感情に支配される時間は大幅に減る。そして、本当にやりたいことに時間を使えるようになるからね。