天職・適職について

心理カウンセラーが語る!HSPHSSの「適職探し」と「トラウマ」について【取材】

HSPHSSをカウンセリングしている時田さんに「HSPが適職を見つけるには?」というテーマで取材しました。

私が時田さんに出会ったのは、2017年6月。HSPHSS気質を受け入れるきっかけになった。

詳しくは、4年で生きづらさから脱却〜HSPHSSの物語④「私には価値がある」に書いているよ。

1年後に個別カウンセリングも受けたり、とてもお世話になった方。

時田さん曰く、HSPHSSが適職を見つけるには「トラウマ」が鍵になっているとのこと。

それでは、本編へどうぞ!

時田ひさ子さんってどんな人?

時田
時田
漠然と仕事で悩んでいるといっても、人それぞれ何に悩んでいるかは違います。
過去のトラウマから、悩みをすり替えている可能性もあるので。

そう話すのは、時田ひさ子さん。

東京の八王子でHSP/HSSの研究をしている心理カウンセラーです。そして、ご自身もHSS型HSP。

早稲田大学で心理学を専攻し、【好奇心旺盛で行動的なのに繊細で感動屋の複雑な性格を紐解き、もともと持っている能力を発揮させる研究家】として、毎月数十人のHSPをカウンセリングしています。

取材のテーマ

今回は、時田さんに「HSPHSSが適職を探すにはどうしたらいいか」について、研究家としての意見とご自身の経験をお話してもらいました。

ギフテッド系HSPは工夫してどんどん行動する

時田
時田
HSPにも本当に色んなタイプがいるんですよ。大きく分けると、ギフテッド系の人と、そうじゃない人。

ギフテッドの人は、自分でどんどん工夫して行動するし、そうじゃない人は行動するまで時間がかかる。一人ひとりの特徴に合わせてサポートしています。

驚くことに、時田さんは二児の母!!

子育て真っ最中なのに、子供服のリサイクルショップも経営しています。

子育てしながらお店を経営し、大学にも通ってしまう。どうしたら、そんなにパワフルにやりたいことを実現していけるのかな?

ギフテッドの特徴

本題に入る前に、最初に出てきたギフテッドについて、簡単に説明しますね。

ギフテッドとは、生まれつき高度な知能を持った人のこと。

日本では馴染みのない言葉だけど、海外ではギフテッド専門の学校も存在します。

ギフテッドの特徴

  1. 興味のあることを見つけると自ら情報収集し行動も早い。
  2. 物事の本質を見極め洞察力にも長けている。
  3. そのため、学校の勉強を退屈に感じ、テストの成績が良くないこともある。
  4. 好きなことには、とてつもない集中力を発揮するテキスト

特徴を見ると、一般的なカウンセリングを受けても効果が薄いのは想像がつきますね。

HSPという繊細でとても敏感な気質を持ち、さらにギフテッドという高度な知能を持ち合わせている人には専門的なサポートが必要。

さらにギフテッドではないけど、トラウマにがんじがらめになっていて、本来解決しなければならない問題に気づけない人もいます。

それが、HSPHSS特有の問題であった場合、やはり専門的な知識を持つカウンセラーでなければ、根本的な生きづらさの解消にはならない。

ギフテッドについて詳しく解説した記事

▷大人のギフテッドが仕事で居場所を見つける方法

共通しているのは人間関係の困難さ

では、一筋縄ではいかない問題を抱えたHSPHSSが、人生を開花させる仕事を見つけ、さらに輝き続けるにはどうしたら良いのかな?

時田さんは本流講座として、長期にわたって併走するスタイルを取っています。

時田
時田
HSP/HSSといっても多種多様です。

仕事ですごい成果を挙げている方もいれば、管理職の方も、管理職から降ろされてしまった方も、派遣社員で実力発揮している方も、アルバイトをやめ続けている方もいらっしゃいます。

仕事の出来るできないに関わらず、だいたい共通しているのは、周囲の人たちとの人間関係の困難さです。そして困難さの根源は、トラウマ です。

トラウマとは、精神的なショックから心にできる傷のこと。

過去に受けた心の傷が、仕事を選択する際の障害になっているということです。

時田
時田
仕事が選べない理由も、仕事がうまく行かない理由も、本人の強烈な思い込みから来ています。

一度そう思い込むと、簡単に手放すことができないので、一般の人たちよりも生きづらいと見ています。

私の見解はトラウマをうまく解放して、過去の自分の実態からくる「恥ずかしさ」「後悔の念」に現在の自分が囚われないことが、仕事に限らず生きやすさ全てに影響すると見ています。

時田ひさ子
心理カウンセラー 時田ひさ子さん

本当にやりたいことは巧妙に避けている

本流講座では、求人票を一緒に見て転職先を探したり、面接に行ったり、元の会社の上司とやりとりしてもらうこともあるとのこと。

「こんな働き方をしたい」と申し出る人も、実は過去のトラウマを避けるように仕事を選んでいるから。

例えば、セクハラを受けたとか、いじめにあったとか。

他人が聞くと驚くようなつらい経験をしていても、本人は覚えていない。むしろ、思い出さないようにしてるんだそう。

時田
時田
トラウマになった経験は、本人は無意識にしまいこんで、それがあったことすら思い出せません。そして、最善の選択をしているつもりでも、本当にやりたいことは巧妙に避けています。

セッション第一段階は、トラウマを解消すること

セッションの第一段階は、無意識に抑え込んだトラウマを解消して、本当にやりたいことを見つけること。

過去のトラウマを解消したうえで、理想の働き方が実現するようにフォローしていく。

ときには、LINEでリアルタイムに報告をもらうことも。

時田
時田
先日は「今電車の中です。目の前の人に、『そこに立つな』と思われてる気がする。」という連絡が来ました。

些細なことが、ずっと気にしてしまう人たちですから、1度のセッションでは根本的な解決は難しいんです。

同じ環境にいるHSPでも、気になることは人によって違う。

だから、複数回のセッションで、少しずつ解きほぐしていく必要があると気づいたそう。

一人ひとりに合ったオーダーメイドセッション

時田
時田
メンタルのことを扱っているだけでは、生きやすくはならないんです。

社会との関わりの中で生まれた生きづらさを、一人でどこかに閉じこもって無くすことはできないんですね。

カウンセリングというと、カウンセラーがクライアントの話をただ聞くイメージが浮かびますよね?

だけど、時田さんの講座は具体的に行動面でのアドバイスがあるんです。

だからこそ、本流講座を受けることができる人は限られます。

時田
時田
相手がこの人(時田さん)なら相談できると思ってくれて、私も「この人なら心から手助けできるだろう」という人だけ、本流講座をご案内します。

サラッと発した言葉だけど、「一人ひとりときちんと向き合いたい」という意志が強く感じられました。

本当のトラウマとは?

特に男性は、HSS型HSPだと思い込んでいる人が多い。

本当は平和主義で穏やかで静かに1人でいるのが好きなのに、無理やり男性的に振舞い続けると、本当の自分がわからなくなる。

行動的で刺激が好きというHSS的な特徴が、実は「男らしくいなければいけない」という思い込みから、後天的に身についたスキルになっている可能性があるんですね。

この場合もトラウマが関係してきます。

先ほど説明したように、大きなトラウマほど本人は気づかない。(思い出さないように無意識の中に隠されている。)

時田
時田
自分でトラウマだと認識できるものは、大抵トラウマではないんです。

本当のトラウマは「上手くいかない理由はここですよね?」と尋ねても、最初は全く腑に落ちないくらい想像を超えたものなんです。

時田さんは、腑に落ちないことこそ、しつこく深掘りする。

HSP非HSS(特に男性)が、自分のことをHSS型HSPだと誤って認識してしまう現象も、記憶に原因があります。

HSSを見抜くポイントとは?

時田
時田
HSP非HSSとHSS型HSPの違いは、会話のスピードです。

話の内容がとっ散らかって次々に色んな話題が出てくるのはHSS。展開が早いんですよ。

HSSの大きな特徴は衝動性。

思いついたことを、いつまでも温めておくことが苦手だし、失敗や叱責も恐れない。

時田
時田
HSSはやりすぎるし、HSPは慎重すぎる。だから、セッションでは苦手な部分をサポートするようにしています。

衝動性に関しても、それがどのように出るかは個人差があります。

ここでもまた、時田さんが「一人ひとりに合わせる」という丁寧な対応をしている姿が伺えました。

複数の仕事を継続するスーパーウーマンの過去

さて、ここからは時田さん自身のお話を紹介しますね。

どうやって、現在の活動にたどり着いたのでしょうか?

最初にお伝えしたけど、時田さんはHSS型HSP。そして二児の母。

現在の活動を挙げてみると、

  • 社長
  • カウンセラー
  • 不動産経営

さらに、小学校のPTA活動もしていたなんて!本当にパワフル。

スケジュール管理方法

複数のタスクをこなす時田さんは、スケジュール管理でどんな工夫をしているのでしょうか?

時田
時田
複数の仕事を継続するにあたって心がけていることは、スケジュールをキツキツにし過ぎない事です。

キツキツになると、自分で好きでやっていることを被害者のようになることがわかっているので、自分に言い訳させないためです。

仕事をしていて、HSP/HSS気質で良かったなと思うときは、アイディアがすごいことと深く知れる喜びがあること。

それから、同じ気質の人の才能にふれたときに無常の喜びがあります。

HSS型HSP気質を上手くコントロールし、底知れぬバイタリティを持つスーパーウーマンに見えるけど、実は相当な「努力」「工夫」「行動」をされているんですね。

天職を探した時期

時田
時田
HSPを知る前は「天職さえわかれば仕事に打ち込めるのになー」と独りよがりなことを考えていました。

32歳のときに自営業を始めて、【商い=飽きない】だと聞いていたのに、飽きたことに絶望していました。

楽しいと思った仕事も、5年やると飽きるということを証明してしまったので、このまま5年スパンで仕事を変えつづけていくことを考えて、不安になっていました。

今では、HSPに適職はないと言い切る時田さんも、自分が仕事に打ち込めないのは天職に出会っていないからだと考えていました。

仕事に悩んでいた時期に戻ったらどうする?

では、「自分がHSS型HSPだと知った状態で、仕事に悩んでいた時期に戻ったらどうするのか?」と聞いてみました。

時田
時田
今再び仕事に迷っていた時期に戻ったとしても、同じようにやると思います。

32歳で独立して、やりつくしたらやめる。そのとき、自分には興味が別にあるということもわかっているので、興味のあることをやれる準備をすることは忘れないよう、ぬかりなくいたいものですが、きっと好奇心に負けます。

お金がなくてもやれるはずと、がむしゃらにやると思います。

天職を探し求めていた時田さんは、どうやって現在の仕事にたどり着いたのか、歴史を探っていきます。

起業のきっかけは?

独立して起業しようと思った理由も聞いてみました。

時田
時田
出産前は予想もしていませんでしたが、子どものそばにいたいと思ったから。 会社に往復3時間かけて通勤するよりも、地元で稼ぎたいと思いました。

多くの社会人は、仕事に生活を合わせます。

会社に〇〇支社に配属と言われれば、どんなに遠くても新幹線に乗って通勤する人もいます。

始業時間に間に合うように家を出て、会社が決めた曜日に休む。

ごく当たり前のように見えるけど、実は全く逆の働き方もできるんですよ。

時田さんが独立した理由が、お子さんのために「生活に仕事を合わせる道」を選んだということ。

お店の売り上げは順調なのに・・・

独立を決意した時田さんが最初にやったことは、ビジネスの勉強。

時田
時田
産休育休のタイミングでビジネスの勉強をしました。

育休明けに復帰できる保険があったことと、30代は体力があったので、今よりも多く行動できました。具体的には、フランチャイズの情報を集めました。

理由は、既に方法が確立されていて参入しやすいからです。

それでいて、あまり規模が大きくなければ、マニュアルも厳しくないですし。そういう条件で様々なお店に見学に行きました。

パン屋さんとか色んなお店を見た中で、子育てしているお母さんには興味を持てるなと思ったんです。そこで、子供服のリサイクルショップを始めることにしました。

これだと思ったらすぐに行動するけど、リスクにも慎重なHSS型HSPの性質は、こういうところで活きてきますね。

行き当たりばったりに見えて、実は周到に計画されているということ。

当時のリサイクルショップ市場は、未成熟だったこともあり、時田さんのお店は順調に売り上げを伸ばしました。

ところが、しばらくすると経営に飽きてしまいました!

時田
時田
物売りは飽きるし、どうすれば売れるかもわかるから、つまらないんですよ。

お店を始めた当初は、会社員に戻りたいと思ってました。会社では、やりたいことがあった時に資金や人が用意されていて、あとは自分の裁量でできますから。

小さいお店は、資金を集めるのも大変だし、変化が少ないので。

大抵の仕事は成果を出せるから、すぐに飽きてしまう。

こういった飽きやすいHSS的性質からくる悩みは、会社員でも自営業でも付いて回るんですね。

軌道に乗るお店の売り上げに反して、時田さんの興味は薄れていった。

ちょうどその頃、子育てにも悩み始めた。解決できない問題は、HSS型HSPにとって美味しすぎる刺激だよね。

「どうにか子供と心を通わせる方法はないか?」と、アドラー心理学の勉強をすることにしたそう。

マインドブロックバスターは、心理学に関する情報をインターネットで収集しているときに知ったとのこと。

HSPとの出会い

マインドブロックバスターとは、片手に軽く触れるだけで、心のブロックを解除できるセラピー技法です。

2010年に開発された新しい技法で、霊的な能力がない人でもできます。

お子さんと心を通わせる方法に悩んでいた時田さんは、マインドブロックバスターのカウンセリングやセミナーを受けました。

その中で「自分の過去のトラウマにも向き合い続けることになった」とのこと。

ところが、ある違和感がどうしても気になったみたい。

時田
時田
カウンセラーの中にも「この人、私の話を理解していないな」という人が結構いることに気づいたんです。

それで、自分もやってみようと思って、マインドブロックバスター講座を受けました。

やってみると、これはできるなという感覚があったんです。それでお店で少しずつやっていると、ビジネスとしていけるという確信になり、カウンセリングをスタートさせました。

ここでも、子供との関わりがきっかけで、新しい仕事を始めることになったんですね。

時田さんは、マインドブロックバスターとして、しばらくカウンセリングをしていると、合う人と合わない人がいるということに気づきました。

自分とぴったり合う人、それがHSPでした。

時田ひさ子

仕事で才能を開花するには、自分自身に立ち戻ることがスタートで基本

常に目の前の課題に真剣に取り組み、思いついたことを次々と形にしてきた時田さん。

仕事が続かず悩んでいるHSPに対して、メッセージを送ってくれました。

【時田さんからのメッセージ】

やりたいことを見つけることと、仕事を継続することは繋がらないと思います。

やりたいことを継続しているHSPでも、途中で変化させていますから。

転職を繰り返すHSPは、自分のやりたいことを直感的に選択する勇気を奪われた状態(心が枯渇している状態)です。

勇気を取り戻すために、自分を潤わすことが必要。

さらにHSPが仕事をしていくうえで必要な人間関係のスキルは、相手に好かれつつ自己主張する会話術。

繊細で疲れやすいけど好奇心旺盛な人が、仕事もプライベートも充実させるには、自分のペースを尊重することが大事です。他人の目線で動かないということ。

仕事をしていて不都合だと思うことも、人間関係でうまくいかないことも、家族関係がしっくりこないことも、人生に起こって来る問題すべてにトラウマは関わっています。

仕事で才能を開花するには、実はシンプルに自分自身に立ち戻ることがスタートであり基本です。

ただ、30代では、がむしゃらにやってもいいと思います。それが財産になりますし、30代でやったことからその先が出てくるからですね。

さいごに

私の疑問に対して真摯に答えてくれた時田さん。わかったのは「仕事は人生を豊かにする手段にすぎない」ってこと。

天職や適職に出会えることは、とても素敵なことだけど。天職や適職が1つじゃなきゃいけないルールなんてないしね。

好奇心を満たすことを目的として、それを実現する手段として仕事がある。

時田さんと話していると、そんな気持ちになりました。

HSPHSS研究家の活動には飽きていないのか?今後やりたいことは?と聞くと、

時田
時田
今は特に夢はないなぁ・・・

あ!80歳くらいになったら沖縄とかで占いのおばあちゃんみたいなのやろうかな。

近所の人が「お客さんだよー!」って呼んだら、店の奥から「ハイハイ」って出てきて占いするみたいな。

そういうの良くない?

と笑いながら教えてくれた。

やりたいことをどうやって仕事にするか考えるという発想が持てると、すごく自由になれそうですね。